厄落としとは、日頃身につけているものや、大切にしているものなどを故意に落とし、これ以上自分に厄が降りかからないようにすることを指します。
最近では、厄を落とすためにすること全てのことを厄落としということもあります。
こちらでは、厄年について、さらには出産が厄落としになるという言い伝えについて、ご紹介していきます。
概要
本来の厄落としの意味は、大切にしている物、日常で身につけているものを自ら落とすことで、自分に厄がこないいようにする行為のことを指します。
最近では、厄を落とすこと、厄を払うこと全てを厄落としというようにもなりました。
出産が厄落としになるという言い伝えもあり、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。
女性の厄年
そもそも厄年はいつに当たるのかをご紹介します。
女性は、本厄が数え年で19歳、33歳、37歳です。
つまり、前厄と後厄を入れると、18歳~20歳、32歳~34歳、36歳~38歳です。
30代のうちには、6回も厄年があるというわけです。
厄年の中でも一番気を付ける必要がある大厄が、33歳です。
出産を経験する方も多い年も厄年にあります。
男性の厄年
男性の厄年もご紹介しておきます。
男性は、数え年で25歳、42歳、31歳で、大厄が42歳です。
厄年に出産
厄年に出産をすることを避けたいと思う方もいるかもしれません。
しかし、30代に6回も厄年を迎えるとなると、避けるのも難しいはずです。
むしろ、厄年に出産することは、縁起がいいこととも言われているので、安心して出産してもいいでしょう。
厄年に出産することで、厄落としができるという言い伝えが残されているためです。
地域によっては、出産することで厄落としができるのは、男の子の赤ちゃんだけとも言われています。
地域により、言い伝えが少し違うので、あまり気にしなくてもいいでしょう。
捨て子の儀式
厄年に生まれたのが女の子だった場合、もしくは厄年に赤ちゃんが誕生したら性別に関係なく「捨て子の儀式」をする地域があります。
「捨て子の儀式」とは、名前からひどい行為をするものと思われがちですが、実は温かみのある風習です。
「捨て子の儀式」の基本的なやり方もみていきましょう。
- 母親が籠に入った赤ちゃんを四辻もしくは、道祖神の前に置き、振り返ることなくその場から去ります。
- 事前にお願いしていた拾い役の方が、箒とちりとりで掃き入れるマネをし、赤ちゃんを連れて帰り、両親のもとへと届けます。
厄落としの意味もありますが、豊臣秀吉も行なったと言い伝えられる「捨て子の儀式」は、立派な子が育つともいわれています。
厄年に出産をして、子供に厄がうつるのではないかと心配されている場合も、「捨て子の儀式」を行なう地域や行なう両親がいるようです。
「捨て子の儀式」は、地域によっても違いがありますし、必ずしもやらなければいけないものではありません。
厄年に誕生したのが女の子だった場合に行なう「捨て子の儀式」にも、様々なものが残されていますので、一部ご紹介します。
- 赤ちゃんを四つ角に置き、近所の方に拾ってきてもらう
- 川の向こうへと一度置いてくる
- 退院したら、帰り道の神社に一度赤ちゃんを置いてくる
こういった「捨て子の儀式」もあります。
しかし、現在では危険が伴うこともあります。
「捨て子の儀式」を行なう場合は、必ず他の人にも見てもらいながら行なってください。
厄年を気にしない
厄年や厄落としについてご説明してきましたが、厄年に出産したからと言って、必ずしも何かが起こるわけではありません。
気にせずに赤ちゃんのお世話や自分の体力を回復させるように、生活をしていた方がいいでしょう。
厄年と出産の関係を、気にしすぎるのは危険です。
気になることがあるのであれば、パートナーや親などに相談し、不安を解消させてください。