妊婦が自由な体勢で赤ちゃんを産むことができる分娩スタイルが、フリースタイル出産です。
仰向けで出産するのが一般的ですが、仰向け状態にこだわらず自分の好きな体勢で出産できます。
こちらでは、あまり知られていないフリースタイル出産、そしてフリースタイル出産のメリットについてご説明していきます。
概要
知らない人も多いであろうフリースタイル出産とは、一般的な出産スタイルの仰向けにとらわれず、自分の好きな姿勢で出産にのぞむことができる出産方法です。
決まった姿勢ではなく、自由な姿勢で出産できるので、リラックス状態でいられるメリットがある出産スタイルです。
フリースタイル出産の体勢
フリースタイル出産にはどのような体勢があるのか、ご紹介していきます。
- 横向き
- 座位
- 四つ這い
- 椅子などに肘をついた姿勢
- 立ったまま
- 夫とハグ
疲れた時に休憩しやすいとして、横向きの体勢で出産する人が多いです。
陣痛に耐えている途中、一息つくのにとても楽な姿勢です。
抱き枕を抱えて、好きな方向に向きを変えるなどして、好きな体勢、楽でいられる体勢を見つけます。
昔は座位で出産することがよくあったといわれています。
効率的に重力を使うことができる座位は、お産がスムーズに進みやすいというメリットがあります。
いきみやすい体勢ではありますが、休憩をするのに座ったり横になったりを繰り返す必要があるため、夫の助けが必要となります。
両手両足をついた四つ這いのスタイルは、腰や会陰にかかる負担を軽くできる体勢です。
クッション、またはバランスボールなどを活用して、いきみやすい姿勢を探しながら出産します。
椅子などに肘をついた姿勢が楽に感じる人もいるため、何かを支えにする、何かに体重をかけて出産する場合もあります。
夫に支えてもらいながら、立って出産する人もいます。
立膝で夫とハグをし、その姿勢のまま出産を希望する人もいます。
夫に支えてもらう必要があるため、夫の協力なしではできない体勢です。
フリースタイル出産の体勢について紹介してきましたが、分娩台の上で仰向けではない好きな姿勢になること、水中出産などもフリースタイル出産に当てはまります。
フリースタイル出産のメリット
フリースタイル出産をするメリットをご紹介します。
- 出産が楽に感じる
- リラックスできる
- 夫との絆が深まる
- 疲労を軽減できる
一般的な出産スタイルの仰向けは、医者や助産師側が管理しやすい姿勢であり、実は出産する女性にとっては苦痛を感じる姿勢です。
仰向けの場合、お腹に力を入れにくいことも、苦痛を感じる要因のひとつでしょう。
フリースタイル出産の場合、自分が好きな姿勢で出産できるため、出産が楽に感じます。
姿勢が自由なため、精神的にも楽でリラックス状態で出産にのぞむことができます。
夫に支えてもらいながら出産する体勢もあるため、夫婦の絆が深まることもメリットでしょう。
リラックス状態で出産がスムーズに進むことで、出産での疲労の軽減も可能です。
フリースタイル出産で好まれる体勢のひとつである四つ這いは、赤ちゃんがおりてきやすい体勢でもあるため、出産時間を短縮できる可能性があります。
出産時間が短くなること、会陰の傷が小さく済むことから、出産後の疲れが軽減されるのです。
フリースタイル出産をするためには
フリースタイル出産をしたい場合は、フリースタイル出産が可能な医療施設で出産する必要があります。
全ての医療施設がフリースタイル出産を受け入れているわけではないので、事前に調べておきましょう。
事前にどのような体勢で出産したいのか、ある程度決めておきましょう。
体勢を決めたら、必要なアイテムをそろえる、夫に協力のお願いをすることも忘れずにしておきましょう。
フリースタイル出産での出産を予定していた場合でも、母体やお腹の中の赤ちゃんが危険な状態と判断された場合は、普通分娩や帝王切開などに切り替わる可能性があることは覚えておきましょう。