お墓参りに行くと、無縁仏と言われているお墓を見たことがある方も多いでしょう。
無縁仏は全く身寄りがない方を埋葬する墓、という印象があるかもしれません。
実はお墓そのものを呼ぶ時と、亡くなった方の遺体や魂を呼ぶ場合があります。
実際にどのような場合に無縁仏と呼ぶかは知らないという方もいるので、こちらでは無縁仏についての知識をご紹介していきます。
概要
無縁仏は、無縁墳墓というのが正解です。
亡くなった故人そのものを「無縁仏」として呼ぶこともあるので、混同する方も多いはずです。
法律では身寄りなどがない遺骨を納める墓は、無縁墳墓と呼びます。
無縁墳墓に入るケースはもともと身寄りがいなく１人で亡くなった方はもちろん、それ以外にも親戚や子供はいるものの、何らかの理由で遺体を引き取られない時にも生じます。
無縁墳墓に入る場合は自治体、寺院などの指示に従うことが多く、葬儀などを行わない場合がほとんどです。
無縁仏には人と墓の意味を含む？
無縁仏とは、以下の場合に呼びます。
- 身寄りがない方が病気などの理由で亡くなった場合のご遺体
- 遺族に引き取りを拒否されたご遺体
- 身寄りがなく孤独死をした場合の遺骨を入れる墓
などを併せて無縁仏と呼びます。
お墓のことだけを指す場合は「無縁墳墓」といい、この呼び名は法律でも決められている正式名称です。
一見家族や親戚がいない場合に使用されるように思われがちですが、実際には何らかの理由で遺族から遺体の引き取り拒否をされてしまった方も「無縁仏」として扱われます。
また最近では核家族化も進み、自分の代で代々守って来た墓が終わってしまうという事態が増えています。
その場合もそのまま放置されてしまう墓は、無縁仏になります。
墓参りに行く人がいなくなった無縁仏はどうなる？
身寄りがなかったなどの場合で、もともと先祖代々の墓がない場合は合祀されます。
それ以外に誰も墓を守る人がいなくなった、そのままの状態の墓も多く存在します。
実はそれらの墓は、法律「墓地、埋葬等に関する法律施工規則の改訂」の中では、墓地管理者が管理費未納などの場合は1年だけお知らせをしながら待つことになっています。
ただし1年経過しても連絡がない場合は、その墓を整理できるのです。
もちろん中に入っている遺骨も取り出され、合祀されます。
無縁仏にしない対処法を解説
子供がいないなどの理由で、お墓の心配をされている方もいるはずです。
その際には事前に、以下の方法を検討します。
- 永代供養…霊園や寺院に規定の料金を支払い、墓の管理をしてもらいます。ただし永久的にといいう意味ではなく33回忌を節目としている寺院が多いのが特徴です。
- 墓じまい…永代使用料が高額で支払いが難しい、またはお墓にそこまで執着しないという場合もあります。その際には墓じまいといって、名前の通りお墓自体を終わりにするのもおすすめです。ただし墓じまいには高額な費用がかかるので、永代使用料と比較するのも方法の1つです。また墓じまいには墓を引越しするという意味もあり、遠方だったり高齢によりお墓参りが難しい時には、自宅の近くのお墓へ移動することも考えます。
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