ラマーズ法とは、精神予防性無痛分娩のことを指します。
よく耳にする「ヒッヒッフー」という呼吸法や、筋肉をコントロールすることを練習し、リラックスした状態での出産を目指す方法です。
こちらでは、出産を迎える前に確認しておきたい、ラマーズ法についてご紹介していきます。
概要
精神予防性無痛分娩をラマーズ法といいます。
1952年に、フランスのラマーズが唱えた方法です。
「ヒッヒッフー」という呼吸法が有名ですが、現在はその呼吸法に加え、パートナーの援助を受けながら自然分娩を目指す方法になりました。
パートナーの援助、つまり夫の協力を得ることも、ラマーズ法にとっては重要なことです。
パターン化した腹式呼吸が基本ですが、ここに赤ちゃんが生まれる前に夫婦で出産について勉強すること、そして分娩時の環境を整えることもラマーズ法には必要不可欠です。
お産の進み具合別呼吸法
ラマーズ法といえば、「ヒッヒッフー」という呼吸法をイメージする方が多いかもしれませんが、お産の進み具合によって、呼吸法は少し変わります。
陣痛がまだ弱い段階では、まず深呼吸をし、ゆったりとしたスピードで「ヒッフーー」を3拍子のリズムに合わせて息を吐きましょう。
陣痛がおさまった時間は、大きな深呼吸をしておきましょう。
陣痛が強くなってきたら、有名な「ヒッヒッフー」の呼吸法で息を吐きだします。
息を吐きだすことで、自然と息を吸えるようになるので、しっかりとリズムに合わせて息を吐きだしましょう。
痛みが強くて辛い場合は、息を長めに「フーフー」と吐きだしてください。
子宮口が全開になり、ついにいきむ時がきたら、「フー」と息を吐きだしてからいきみましょう。
赤ちゃんの頭が外に出てきたら、力を抜き、ゆっくりと息を吐きだしてください。
いきんだとしても、赤ちゃんの頭が出てこなかった場合は、次にいきむタイミングまで、「ハッハッハッ」と息を吐き続けましょう。
パートナーができること
出産をするのは女性ですが、夫である男性にも出産時にできることがあります。
先に紹介している通り、ラマーズ法は、パートナーである夫の協力も必要です。
- 出産前に夫婦で教育を受ける
- 出産中はマッサージ
- 呼吸法を一緒に唱える
- 妻を励ます
夫のサポートがあることで、整った環境を作ることができるでしょう。
夫ができることは、出産前からあります。
出産前にきちんと出産の教育を受けることが大切です。
ラマーズ法の呼吸法はもちろんですが、出産時にどのようなサポートをしたらいいのか学びましょう。
出産後の赤ちゃんのお世話についても、妻と一緒に教育を受けることで妻の安心感が得られるはずです。
赤ちゃんのお世話は、母親だけの役割ではありません。
初産の母親は、父親同様赤ちゃんのお世話に関しては初心者です。
わからないところから、夫婦2人協力しあって出産について、赤ちゃんのお世話について学ぶ必要があります。
出産中は、陣痛に苦しんでいる妻をしっかりとマッサージし励ましてあげましょう。
ラマーズ法の基本である呼吸法を一緒に行なうことも大切です。
一緒にやるだけでなく、夫が率先して行なうのもいいでしょう。
リラックス状態が作れる呼吸法をリードして行なってください。
これらを夫がしっかりサポートすることにより、ラマーズ法で大切だと唱えられている整った環境を作ることができます。
ラマーズ法以外の方法
実はラマーズ法以外にも、リラックス状態で出産に挑む「ソフロロジー法」があります。
ソフロロジー法は、ヨガ、そして座禅を取り入れた呼吸法を行ないます。
基本姿勢はあぐらで、余計な力を入れずに出産に挑むよう長く息を吐く方法です。
自分の出産スタイルの希望や、出産予定の医療施設で推進している方法をよく確かめ、医師や助産師さんに相談し、どの方法で出産したいのか伝えておきましょう。