最近は生前に、遺影の撮影をする方が増えています。
遺影は葬儀の時に祭壇に飾り、その後は自宅に飾られるなどする故人の写真のことです。
「自分の納得のいく写真で最期を送って欲しい」という希望で、生前撮影をする方が多い遺影ですが、一体葬儀の後どのくらいまで飾っておくものなのでしょうか。
またどんな写真だと遺影としてベストなのかなど、遺影に興味がある方の参考になる解説をしていきます。
概要
遺影とは日本だけではなく、どの国においても死者が生前生きていた証として、または親族が顔をいつでも見られるようになどの配慮からできた、故人の生前の写真です。
通常葬儀の際に祭壇の一番上に飾られ、その後出棺の時には遺族の1人が遺影を手にして火葬場へ向かいます。
葬儀の後は自宅の仏壇近くに飾られることが多かったのですが、最近は核家族のために先祖代々の遺影を飾る家は少なくなってきています。
遺影はいつまで祭壇に飾っておくのが良いの?
葬儀の時に用意した遺影は、しばらく自宅の祭壇にも飾っておきます。
自宅には葬儀の後に後飾り檀という簡易祭壇が設けられ、遺骨や位牌と一緒に飾られます。
あくまでこれは四十九日法要までの安置で、納骨が済んだら後飾り檀も外されるため遺影も外されます。
四十九日の納骨を節目として、故人の魂は現世を離れます。
そのため後飾り祭壇もとりはずし、故人の魂はすでにあの世にいったとして仏壇に位牌などを安置するのです。
この遺影は先祖代々の遺影を飾っている家では、一番新しい遺影の横に並べて飾る事がほとんどです。
ただ最近は仏壇がない家などもあるので棚に飾ったり、家族が一番見えるところに飾るという方も多いといいます。
遺影にはどんな写真が最適なの?
それでは実際に遺影にはどのような写真が相応しいのでしょうか。
遺影用の写真を用意していない場合、遺族が生前撮影した中からいくつかピックアップして、最終的に引き延ばせるかどうかなどを判断してもらいます。
最近の写真技術は素晴らしく、免許証用の写真でも大きく綺麗に引き延ばせます。
そのためあまり写真が得意ではなく、笑顔の写真が残っていないという方でも安心できるのです。
ただそうはいっても最後に見送ってもらう写真なので、できるだけ自分らしい笑顔でなどと考える方も多いはずです。
生前に遺影撮影をする方が増えているのもこのせいで、より綺麗な遺影を残そうとする方が多いのです。
また生前に遺影を撮影する場合は、喪服などの黒などの洋服を着用するケースも増えています。
もしも生前に遺影写真を残したい方は、できるだけ元気な時に検討するのも良いかもしれません。