お墓参りは、日本人の大半が経験しているでしょう。
日本では大抵が仏式で葬儀を執り行い、その後は火葬されて四十九日法要が終わると納骨されるのが通例です。
この納骨こそが、墓に入るという意味で使用されています。
現代では色々なスタイルを選べるようになり、お墓に入るという暗黙のルールも破られつつあります。
生前に自分らしい死後の世界観を持っている方は、遺言などで残している方も多いですよね。
そんな「墓」について、こちらでは意味や変わりつつある埋葬の概念についてまとめていきます。
概要
墓とは古来からあるものの、当時は権力者などだけが墓に埋葬されていました。
その墓が古墳などとして、現代でも残されています。
時代は変化し、江戸時代に檀家制度がつくられたことで、庶民も家に墓を所有する権利を持てるようになったのです。
そのため自分の菩提寺を持ち、長男が墓を守り名前を継ぐというのが伝統として残る様になります。
墓は先祖の遺骨を納める場所であると同時に、自分の血が流れる先祖と繋がれる場所でもあり、また故人を偲ぶ場所でもあります。
墓の歴史を解説
お墓が身近なものになったのは、江戸時代です。
これは檀家制度を設けたことで菩提寺を持つようになり、誰もが墓を所有するようになったためです。
日本に昔からある墓のルールとしては、長男家族が埋葬され、長男が継承するというものです。
息子が長男以外に存在したとしても、基本的に次男は墓を継がずに自分で墓を建てるのが一般的です。
江戸時代よりも前の墓制度は整えられていなかったので、権力者や豪族などが葬られていました。
現在でも各地で発見される古墳は、これら有力者の墓なのです。
ただし現代で見られる墓の形態が出来上がったのは、明治時代以降のことです。
明治のこのあたりから、「家墓」という言葉ができます。
名字を墓に書き込み、シンボルの役割も果たし始めたのです。
それまでは土葬が主体だった埋葬方法が、段々と火葬に代わっていったため墓が変わったとされています。
原因は、人口増加や都市の狭小化だとされています。
また発展し続ける日本で、感染症や伝染病を防ぐために火葬を推奨しているからともいわれています。
このように火葬をしてからの埋葬が一般家庭に増えると、1つの家墓に先祖の遺骨がいくつも埋葬できるようになりました。
説明してきた理由からも、現代の墓は先祖代々の墓とされていますが、実際には明治時代以降です。
それまでは土葬だったために遺骨が残っている家は少ないので、3代から4代くらいが墓に入っていると考えられます。
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