日本で暮らしていると、仏教式の葬儀に参列をする機会が多いことでしょう。
実際には神式やキリスト教式などの方法もありますが、実際に出会う数としては少ないかもしれません。
あまり日常的に仏教に興味がない方は、仏教と一口にいってもいろいろな宗派があることすら知らないでしょう。
そこでまずは仏教葬儀の内容や意味を解説し、どのように葬儀が執り行われるようになったのかなどをまとめていきます。
概要
仏教が日本に伝来したのは飛鳥時代で、500年代です。
仏教はインドで仏教を開いた釈迦の教えであり、弟子たちが布教したおかげで世界に広まったとされています。
仏教が伝わる以前の日本では「万物には神が宿る」という考え方が主流だったため、現代でいう神道の考え方と仏教の教えが混ざりあい、日本独自のスタイルを築きあげたともいえます。
宗教にこだわりがなければ自然と仏教葬儀で送り出され、納骨、そしてそのまま伝統的な法要を執り行っていきます。
仏教葬儀について簡単に解説
古来は政治の世界にも影響力を持ったとされている仏教は、色々な布教活動により本来卯伝わった仏教に宗派が出来ました。
現在の日本には13宗で56派もの仏教が存在し、それぞれ教えが違います。
そのため故人がなくなった際に信仰していた仏教が何だったかにより、執り行われる葬儀の意味や内容が変わります。
最近では亡くなった直後から葬儀会社が入ることもあり、事務的に故人の死後の時間が進んでいきます。
その中でも宗派がどのようなものだったかで、葬儀会社の手配も変わってくるのです。
基本的には葬儀会社の進める進行表と、菩提寺がある方は僧侶の指示に従うのが通例です。
仏教葬儀の歴史について解説
もともと日本では葬儀を執り行っていたわけではありません。
裕福な一般人が少なかったこともあり、葬儀を行っていたのは仏教伝来後も権力者だけだったとされています。
平安時代になると段々と死後の世界に不安を覚える人々が増え、仏教を信じると極楽浄土に行けるという思想が強まったため、宮中や貴族たちの間で葬儀がおこなわれるようになったのです。
大衆に葬儀の習慣ができたのは、主に江戸時代です。
これは檀家制度が設けられたことが原因であり、人々は菩提寺をもつようになりました。
そのため江戸時代では僧侶による葬儀を執り行う人が増え、現代まで定着していったと考えられます。
ただ仏教の開祖でもある釈迦は、葬儀を行うように指導をしていたわけではなかったとのです。
残されている話だと、釈迦の遺体をどうしたら良いかと尋ねて弟子たちに、「修行に精進してそのような無駄なことを考えない様に」と話したと言われています。
これが本当だとすると葬式の概念は、後に作られたものである可能性もあります。