正産期よりも、早い時期に行なわれる出産のことを早産と言います。
早産と呼ばれる数週は、妊娠22週から36週までです。
妊娠22週よりも前の期間は、早産とは言わず、流産と区別されます。
こちらでは、誰もが可能性を持っている早産について、ご紹介していきます。
概要
早産とは、正産期よりも早い時期の出産のことを指します。
妊娠22週から妊娠36週までが、早産に当てはまります。
妊娠22週以前については、早産には当てはまらず、流産に区別されます。
早産の定義は、国によって異なるため、紹介した数週は日本に当てはまることです。
早産の種類
早産には、自然早産と人工早産に分けることができます。
自然早産とは、前期破水や切迫早産によるものです。
人工早産とは、赤ちゃんや母体が危険な状態だと判断された場合によるものです。
羊水感染や胎児感染がみられた場合、人工早産になることがあります。
自然早産
正産期ではないタイミングで破水してしまった場合や切迫早産だった流れで、自然早産となることがあります。
自然早産の原因の多くは、羊膜絨毛膜炎が疑われます。
切迫早産と診断された場合、早産にならないいように安静に過ごします。
自宅安静で済む場合もありますし、入院する必要があると判断されることもあるでしょう。
それでも維持が難しく、早産になってしまう可能性もあります。
人工早産
赤ちゃんや母体が危険だと判断された場合、人工的に早産にする場合があります。
胎児感染や羊水感染がみられた場合などが当てはまります。
胎児感染が見られた場合、重症化する可能性が高いため、赤ちゃんが小さいとしても出産した方がいいと判断され、帝王切開にて出産が行なわれます。
また、妊娠中に前置胎盤、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群と診断された場合も、人工早産になることがあります。
早産の原因
早産の原因には、様々なものがあげられます。
先に紹介した、羊膜絨毛膜炎、前期破水、前置胎盤、常位胎盤早期剥離、妊娠高血圧症候群もそうですが、この他にも原因と考えられているものがあるので、確認しておきましょう。
- 多胎妊娠
- 羊水過多症
- 流早産歴
- 母親の年齢
- 子宮筋腫
- 腎疾患・心疾患
- 喫煙
双子や三つ子などの多胎妊娠の場合、早産などの合併症が起こりやすいとされています。
羊水の量が8百ml以上にもなる羊水過多症も、早産の原因です。
高齢妊娠や流早産歴も、早産の原因に当てはまると言われています。
その他、母親に子宮筋腫や腎疾患、心疾患が見られる場合も当てはまります。
喫煙も早産のリスクがあるとされているため、妊娠が分かったら禁煙しましょう。
合わせて、パートナーも禁煙すると安心です。
ストレスも早産の原因と考えられています。
過度のストレスは、子宮の収縮と関係があります。
喫煙やストレスもそうですが、早産にならないためにも生活環境を見直し、整えることが大切だと言えるでしょう。
早産のリスク
早産の場合、基本的には低出生体重児となるでしょう。
正産期に出産するよりも小さく生まれてしまうため、赤ちゃんの臓器が完成されていないことも考えられます。
臓器が未熟な状態で生まれたことにより、合併症や感染症の危険があります。
医療の進歩のおかけで、小さく生まれたとしても助かる可能性が上がっています。
しかし、助けられないこともあるのが、早産の一番こわい点でしょう。
ちなみに、母体への早産のリスクは、重大なものはありません。
早産の兆候
早産の兆候は、臨月の出産前にみられる兆候と似ています。
- 出血
- お腹の張り
- 破水
生理に似たような出血が見られた場合は、通院している医療施設を受診した方がいいでしょう。
お腹の張りを頻繁に感じるようになることも、出産前にみられる兆候のひとつです。
安静に過ごす、そして通院している医療施設を受診し、お腹の張りが頻繁に起こることを伝えましょう。
陣痛前に起こる前期破水をした場合は、即入院です。
すぐに出産予定の医療施設へ連絡し、向かいましょう。
破水した場合は、シャワーやお風呂に入る行為はNGです。
必ず誰かに運転してもらう車、もしくはタクシーを利用して医療施設へ行ってください。
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