生後3〜4ヶ月くらいになると、赤ちゃんにお食い初めのお祝いをします。
赤ちゃんが食べ物に困らないようにとの願いが込められていますが、銀のスプーンを贈る風習について知っている人は少ないのでは?
実はお祝いの時に、銀のスプーンを使って赤ちゃんに食べさせる真似をすると良いと言われているのです。
なぜ銀のスプーンを使うと縁起が良いと言われるのか、意味や贈るタイミングなどもぜひ知っておきたいですね。
今回は赤ちゃんに銀のスプーンを贈りたい人に向けて、縁起物の意味やお食い初め前でもプレゼントして良いのかを詳しくご紹介していきます。
赤ちゃんのお食い初めで銀のスプーンが縁起物になる理由
お食い初めのお祝いをする時、赤ちゃんに銀のスプーンを使うと縁起が良い理由はなぜなのでしょうか? 日本のお祝いというイメージが強いですが、実はヨーロッパにルーツがあるんですね。
ヨーロッパでも日本と同じように、赤ちゃんが食べ物に困らないように願う風習があります。 具体的に縁起物になった理由について、詳しくみていきましょう。
食べ物に困りませんように
昔のヨーロッパでは銀のスプーンが非常に高級品だったため、庶民はなかなか手に入りませんでした。 価値を示す言葉として「銀のスプーンをくわえて産まれた赤ちゃんは幸福になる」というものがあります。
裕福な家に生まれるということは、食べ物に困る可能性はないという意味を表しているんですね。 19世紀中頃から出産祝いや洗礼の時に、銀のスプーンをプレゼントをするように。
主に中流から上流階級の貴族だけが銀のスプーンを贈る経済力があったので、木のスプーンを贈るような家庭は人生を失敗した下流階級を表していたのです。 ヨーロッパでは少し差別的な意味もありましたが、日本に伝えられてからは幸運が訪れる部分だけを取ってポジティブな贈り物になりました。
銀のスプーンを贈ることで、食べ物に困ることのない幸せな人生を歩めるとの願いを込めたのですね。
魔除けやお守りに使われる銀
銀と聞いて、制汗消臭スプレーを思い浮かべた人もいるかと思います。 実は銀には抗菌作用があり、古くからお守り代わりに使われていたのです。
銀の硫化を利用して、毒と反応すると変色すると言われて毒見用としても活躍したくらいなんですね。 毒に当たるのを防ぐのは、魔除けできると謳って使われていました。
貴族が銀製品の食器を好んで使った理由は、毒見が可能だからという説が有力です。 赤ちゃんに災いが降りかからないよう、魔除けやお守りの代わりに贈るようになったのですね。
銀のスプーンを作る職人の願い
銀のスプーンを作るために必要な銀ですが、当時のヨーロッパでは非常に希少なものでした。 故に銀製品の職人は地位が高く、上流階級の貴族が喜ぶようにたくさんの飾りをつけたスプーンを製作したのです。
作り上げる職人の魂が込められているといっても過言ではなく、たくさんの想いが詰まっています。 赤ちゃんの幸福を願って作られた一生涯にわたって使えるスプーンは、産まれて間もなく贈られる宝物になるでしょう。
赤ちゃんに銀のスプーンを贈る時期
赤ちゃんに銀のスプーンを贈りたいと思っても、いつ贈れば良いのかわかりませんよね。 適切な時期に贈らないと、縁起の良い使い方ができなくなってしまう可能性も!
縁起物として活用してもらうためにも、ぜひ贈るタイミングは把握しておいてくださいね。 赤ちゃんの幸せを願って贈る銀のスプーン、プレゼントする最適なタイミングを見ていきましょう。
出産祝いとして
大分前倒しにはなるのですが、出産祝いのタイミングで贈る人も多いです。 出産祝いからお食い初めまでの期間は、ほんの数ヶ月しかありませんよね。
短期間のうちに何度もお祝いを贈るのも…という気遣いも、出産祝いのタイミングで贈る理由のひとつと言えるでしょう。 出産祝いで贈る時は、相手がお祝いとの関係性を知らない場合もあるということを頭に入れておく必要があります。
私も実は2人目を出産するまで、銀のスプーンが縁起物だったとは知りませんでした。 芸能人が出産祝いに贈ったというブログを見て、初めて興味を持ったんですね。
調べてみるほど魅力が伝わってきて、私もステキな情報を広めたい!と思った次第です。 ぜひ贈る時にはお食い初めの縁起物だということ、長く使って欲しいことを伝えましょう。
お食い初めのお祝いとして
出産祝いに渡しそびれてしまっても、お食い初めのタイミングで贈れば問題ありません。 お食い初めのタイミングで贈ることで、より縁起物としての説明もしやすいでしょう。
贈る時には「銀のスプーンはお食い初めで使うと縁起が良いと言われています。ぜひ離乳食が始まってからも使ってくださいね」とメッセージを伝えてください。 意外とお食い初めと銀のスプーンについて知っている人は少ないので、黙って贈られると「どうして赤ちゃんに銀のスプーン?」と思われてしまいます。
一般的には箸を使って食べさせる真似をするので、銀のスプーンはなかなか結びつかないですよね。 ぜひ銀のスプーンに込められた想いを、お食い初めの前に伝えてみてはいかがでしょうか?
お祝いに間にあわせるためには、赤ちゃんが生後3ヶ月に入るまでに贈る必要があります。 3ヶ月を過ぎてしまうと、もう既にお祝いの時期が終わっていた…ということもあるので気をつけましょう。
赤ちゃんの銀のスプーンの素材は?
赤ちゃんのお食い初めに合わせて銀のスプーンを贈ることになったら、次に考えるのは素材です。 銀のスプーンだから当然、銀製なのでは?と思いますよね。
実は銀製は価値は高いですが、デメリットもあるんです。 どんな素材を選んだら贈られた方も嬉しいのか、銀製とステンレス製の2種類についてみていきましょう。
銀製
銀のスプーンというくらいですから、純粋に銀製品を!と思う人も多いかもしれません。 一方で銀製の場合は、時間が経つと表面が硫化して黒く変色してしまうデメリットがあります。
シルバーアクセサリーを使ったことのある人なら、きっと黒ずみ方がわかりますよね! 黒ずみ対策としてはこまめに洗う事くらいしかできないのですが、輝きはステンレス製に比べて透明感があります。
私も2人目を出産した際に銀製のスプーンをいただいたことがありますが、離乳食が始まってからは毎日使うようにしていました。 毎日使っていると自然とこまめに洗うようになるので、常に輝きをキープできていましたよ!
お手入れが面倒というイメージがありますが、実は思ったよりも普通の使い方で問題ないんですね。
ステンレス製
銀製品よりも安価で購入でき、お手入れも楽なのがステンレス製です。 何にしてもステンレス製は錆びないし黒ずみが発生することもない、忙しいママにとっては嬉しい素材なんですね。
赤ちゃんのお世話でバタバタしていてこまめに洗うこともできない…ということを予想して、ステンレス製をあえて選ぶ人も増えています。 輝きは銀製品よりも劣りますが、ぱっと見はわからないくらいです。
ブランドにこだわらなければ相手に気を遣わせずに、気軽に贈れる縁起物として人気があります。 銀製品と同じくらい長持ちするのも、人気のポイントですね。
赤ちゃんの銀のスプーンに名入れをしよう!
銀のスプーンを購入すると、多くの場合で赤ちゃんの名入れをしてもらえます。 赤ちゃんの名前が刻印されたスプーンは世界でただひとつ、まさにオンリーワン!
名入れをお願いするときに気をつけたいのが、赤ちゃんの名前間違えです。 特に出産祝いで贈る時にはしっかり赤ちゃんの名前を確認してから、落ち着いて刻印のオーダーをしましょう。
現代はLINEなどの連絡ツールが充実しているので、勘違いを防ぐためにも名前が決まったら文字で送ってもらいたいですね。 自分の子供の名前を間違えて送ることはまずないですし、後から確認もできるので最適です。
まとめ
赤ちゃんに銀のスプーンを贈りたい人に向けて、縁起物の意味やお食い初め前でもプレゼントして良いのかを詳しくご紹介してきました。
食べ物に困らないようにとの願いが込められ、高価な銀製品ということで裕福の象徴でもあったのです。 出産祝いやお食い初めの前のタイミングで贈られ、赤ちゃんに使われます。
素材は銀製品の他にステンレス製があり、丈夫でお手入れが楽なのでお勧めです。 銀のスプーンには名入れを施してもらうこともできるので、ぜひオンリーワンのスプーンにして宝物にしましょう。