9月は「防災月間」ですね。
前回は非常食の試食会をしましたが、食事と同じくらい準備が必要なのが”非常用のトイレ”だそうです。
たしかに、「食事をとる=排泄がおこる」はセットになっていますよね!
けれども災害時は断水や排水管の破損でトイレが流せなくなったり、避難所で仮設トイレを使うことになったりするかもしれません。
今回は、家族で”非常用のトイレ”について話し合ったので、その様子を紹介したいと思います。
・非常時のトイレ問題
今回の防災グッズの見直しで、一番問題になったもの、それが”非常用トイレ”です。
非常食や防災グッズは色々用意していたけれど、非常用トイレは4人家族で10回分程度しか用意できていなかったのです。
阪神淡路大震災や東日本大震災では、断水や配管の故障などで水洗トイレが使用できなくなったそうです。
名古屋大学エコトピア科学研究所の調査によると、東日本大震災時、”仮設トイレが自治体にいきわたるまでの期間”は以下の通りだったそうです。
- 3日以内…34%
- 4~7日…17%
- 8~14日…28%
- 15~30日…7%
- 1ヶ月以上…14%
1週間以内に仮設トイレが設置された割合が約半数ですが、1週間以上かかっている自治体も約半数あるということですよね!
この調査結果を知って、水洗トイレが使えない状況でも自宅でトイレができる様にしておかないといけないと改めて思いました。
ちなみに、断水中でも「汲み置きの水をトイレに流す」ことで排泄物を流すことができるそうですが、地中で配管が壊れていた場合トイレから汚物が逆流する可能性があるそうです!
非常時は、トイレの使用前に市役所などで下水道の使用に制限がかかっていないか確認することが推奨されています。(国土交通省・水管理・国土保全局・下水道部「災害時のトイレ、どうする?」より)
・避難所のトイレ問題
内閣府の「避難所における トイレの確保・管理ガイドライン」によると、東日本大震災で以下の様なトイレ問題があったそうです。
- 避難所に仮設トイレがすぐに届かない
- 仮設トイレの数が不足し、トイレは排泄物の山となった
- 和式トイレ、段差のあるトイレなどの問題で、高齢者、 障害者、女性、子供等にとって使用しにくい
- トイレの使用を減らすため、水分や食事を控える➡体調を崩す原因に
ガイドラインには、実際の仮設トイレの写真が掲載されていたのですが、本当に悲惨な状況でした…。
トイレに行きたくなくなる気持ちがよく分かりました…。
そして平常時から防災グッズを用意しておくことの大切さを痛感しました!
子ども達にトイレの話を聞いたところ、小学生の長女は和式トイレを問題なく使えるようですが、学校でも洋式トイレの方が人気だそうです。
「洋式トイレはいつも混んでるから、和式使ってるねん~♪」と言っていました。
問題は幼稚園児の次女。
幼稚園では洋式トイレしか使ってないそうです。
外出時もついつい使いやすい洋式トイレに行かせてしまうのですが、意識的に和式トイレの練習していかなくてはいけないなぁと思いました。
・非常用トイレの必要数 は?
我が家で用意していた非常用トイレは10回分。
よく考えたら、4人家族で10回分だと1日ももたないですよね!
内閣府のガイドラインでは、最低3日分備蓄するようにと書かれていました。
1日の平均排泄回数は5回ということで、我が家では4人×5回=20回(1日あたり)、3日で60回分の非常用トイレの備蓄が必要ということになります。
そしてもうひとつ大きな問題が…、今まで非常用トイレのパッケージを開けて確認したことがありませんでした…。
大人はともかく”非常時に子どもがちゃんと非常用トイレを使えるのか”、そう考えると一度は中身を見ておかないといけないですよね!
実際確認すると、100均で購入していた「携帯ミニトイレ」は女性や子供にはかなり難易度の高い商品でした…。
それでは実物を見てみましょう!
・100均「携帯ミニトイレ」 の使い方
こちらは100均のダイソーで購入した「携帯ミニトイレ」という商品です。
もともと、防災グッズとして、この携帯ミニトイレを10個用意していました。
ジッパー付の袋の中には吸水性ポリマーが入っており、使用後はジッパーを閉じて、付属のビニール袋に入れるようになっていました。
けれど、開けてみてびっくり。
女性陣(私と子ども2人)は「この小さな袋めがけて排泄するのは難しすぎる~!」ということで意見が一致しました。
トイレの入り口が私の握り拳くらいの大きさしかないので、大人はギリギリ成功したとしても、子どもが使うのは無理だと思いました。
形状的に、男性は使いやすそうです◎
ただ、夫も「排便時にこの袋を使用するのは無理かも…。」と言っていたので、女性や子供用と排便用に別の非常用トイレも探してみることに。
・小久保工業所「緊急簡易トイレ」 の使い方
こちらはイオンで購入した、小久保工業所の「緊急簡易トイレ」です。
自宅のトイレ便器に付属の汚物袋をかぶせて使うタイプです。
排泄後は凝固剤をいれてかため、付属のビニール袋に入れるようになっていました。
このタイプなら、普段トイレをする感覚で使えそう!
女性や小さなお子さんでも問題なく使えると思います。
パッケージには「洋式トイレがなくてもバケツでOK」と書かれていたので、いざという時にはそのようにしようと思っています◎
・非常用トイレと一緒に用意したもの
非常用トイレだけを用意して安心してはいけません!
トイレをする時に必要なもの、色々ありますよね?
家族で意見を出し合って、以下の物を用意することに。
- トイレットペーパー
- おしりふき(汚れた時のために)
- 汚物を入れる蓋つきゴミ箱とゴミ袋
- アルコールジェル
- ペットボトル(手洗い用)
トイレットペーパーはトイレの必需品ですよね!
今年はコロナウイルスの影響でトイレットペーパーの買い占め騒動があってヒヤヒヤしたので、我が家では普段の在庫に加えて、”防災用”として1パック余分に購入することに。
次に用意したのは赤ちゃん用のおしりふきです。
うちには小さな子どもがいるので、非常用トイレの使用時、汚物がはねて足やお尻が汚れた時の為に…と、赤ちゃん用のおしりふきを用意しました。
そして、汚物入れとして蓋つきのゴミ箱もベランダに置いています。
こちらは昔、子ども達の使用済みオムツを入れていたもの。
使い終わった非常用トイレはビニールの口をしばって、このゴミ箱に入れておく予定です。
トイレ後に手を洗う際は、断水も想定して、500mlのペットボトルシャワーを用意しました。
シャワーと言っても”キャップに押しピンで穴を数か所あけただけ”の簡易シャワーです。
もともと、子どもの水遊び用に使っていたものなんです◎
このペットボトルに水を入れると、少しの水でもしっかりと手を洗うことができました!
非常時は水が貴重品になると思うので、節水を心掛けたいです。
備蓄の水がなくなった時の手指の消毒用に、アルコールジェルも一緒に入れてあります。
・さいごに
防災グッズ「非常用トイレ」の見直し、いかがでしたか?
トイレ問題、とっても重要なことなのに今まで重視してこなかった自分にびっくりしています。
排泄は1日に何回も起こることですし、トイレ問題は体調にもかかわってくることですよね。
「まだ用意していない~」なんて方は早急に用意してくださいね!
災害時のトイレ問題を色々調べるうちに、平常時に防災グッズを準備しておくことの大切さを痛感しています。
使わずに済めば一番なのですが、いつかは首都圏直下型地震や南海トラフ巨大地震が起こると言われていますよね。
いざという時の為に、定期的に防災グッズの見直しをしていきたいと改めて思いました。
最後までお読みいただきありがとうございました。