毎年9月1日は「防災の日」、その後1週間は「防災週間」と制定されています。
今年の防災週間は、台風や地震などの災害に備えて「ポリ袋調理」を試してみることに!
午前保育中の娘と一緒に、3日間、ポリ袋を使用して2人分の昼食を作ってみました。
今回は、災害時を想定した“ポリ袋で作る非常食”を紹介したいと思います。
・非常時の「ポリ袋調理」って?
災害時の調理について調べていたところ、包装食袋による「ポリ袋調理」という調理方法を見つけました。
お湯を沸騰させた鍋の中に、米や野菜などの具材をそれぞれ包装食袋(ポリ袋)に入れて密封し、湯煎調理するという方法です。
実際に、東日本大震災の炊き出し時にも、包装食袋での調理はとっても役に立ったそう!
日本赤十字社・静岡県支部の包装食袋レシピ集「炊き出し名人」より、包装食袋(ポリ袋)調理のメリットは以下の通りです。
- 袋のまま1人1人に渡すことができるので衛生的
- 包装食袋ごとに味付けすることも、おかゆにすることも可能
- 包装食袋の中に入れる水が綺麗なら、加熱用の水は生活用水や汚れている水でも炊飯可能
- 季節や保存状態によっては72時間程度の保存が可能
- アルファ米と比べて3分の1以下のコストで調理可能
災害時に停電や断水が起こっても、卓上カセットコンロ・水・ポリ袋があれば、家にあるお米や冷蔵庫のあまり食材で調理ができる、というところが魅力的だと感じました◎
非常用のアルファ米や缶詰を用意していない家庭でも、この方法を覚えておけば、家にあるもので自炊できますよね!
まずはどんな感じなのか1度試してみようと、防災週間にあわせて、ポリ袋で昼食を調理してみることにしました。
ちなみに、日本赤十字社・静岡県支部の「炊き出し名人」は、レシピ内容が分かりやすく料理写真もおいしそうだったので、印刷後製本して非常食BOXの中に入れておきました!
・ポリ袋調理に必要なもの
レシピ集「炊き出し名人」によると、炊き出しに必要な材料は①かまど、②包装食袋、③ざるの3点でした。(※ざるを敷かないとポリ袋が溶けてしまうそうです。)
我が家ではかまどの代わりにお鍋、湯煎用のポリ袋、ざるを用意しました。
近所のスーパーには、炊き出し専用の炊飯袋や包装食袋(ハイゼックス)が置かれていなかったので、代わりに湯煎調理用のポリ袋・キッチンパック(300枚入り)という商品を購入しました。
・1日目。ポリ袋でごはんを炊く
まずは基本の「白米」を炊いてみることに!
①袋に水と米を入れる。(水と米は同量)
断水時には水がたくさん使えないので、レシピ通りお米はとがずにそのまま入れました。
案の定、水が白く濁っているのですが…、出来上がりが気になるところです!
備蓄用の食材に、とぐ必要がない無洗米を加えておくといいかもしれませんね。
無洗米の場合は水を2~3割多くするといいそうです。
②袋の中の空気を抜き、ねじりあげて口を固く結ぶ。
③沸騰した湯の中に入れて、30分間煮る。
④30分後湯から出し、5~10分蒸らす。
完成したお米はこちら!
湯煎だけでお米が炊けるのか心配でしたが、意外にも芯は残らずちゃんと炊けていました。
気になる味ですが…、思ったより美味しかったです◎
お米をとがずに炊いた為すごくぬかくさい味になるのかと思いきや、私はそこまで気にならなかったです。
あえて言うなら、電気炊飯器で長時間保温していた(ふっくら感や白米の甘みなどがない)ような味でした。
ただ、幼稚園児の娘は、「ふつーにおいしーよー」とパクパク食べていました。
私も、もしも被災した状況なら全く気にならないレベルだと思います!
気になる様なら、梅干しやふりかけをのせたり、具材と一緒に炊いて五目ごはんにしたり、ケチャップライスなどの味付けごはんにしたりするといいかもしれません。
被災時には、同じお鍋で缶詰を湯煎しておかずにしたり、レトルトのカレーを合わせてもいいですね。
・2日目-1品目。ポリ袋でミートソース&マカロニ
2日目はポリ袋でマカロニをゆで、レトルトのミートソースを一緒に湯煎してみることに。
スパゲッティのレシピもあったのですが、茹で時間が長かったので、燃料節約の為に早ゆでタイプのマカロニをチョイス。
マカロニは、自宅にあった80秒の早ゆでタイプを使用しました。(早ゆでタイプは噛む力の弱い高齢者にオススメだそう。乳幼児にもいいですね!)
①ポリ袋の中にマカロニとお水を入れ、口を結んでお鍋に入れるだけ。隣でミートソースのパウチも湯煎。※マカロニ60gに対して水が80cc
②茹で時間がよくわからなかったので(レシピ集では9分茹でタイプで15分湯煎)、80秒の早ゆでタイプで5分ほど湯煎しました。➡結果、茹ですぎでした。
③茹であがったらポリ袋内の水はなくなっていたので、同じお鍋で湯煎していたレトルトのミートソースをポリ袋に入れて完成です。
・2日目-2品目。ポリ袋でキャベツのコンソメスープ
2品目はキャベツのコンソメスープです。
①ポリ袋の中に、ちぎったキャベツ、ソーセージ、水、顆粒のコンソメを入れる。
ソーセージは洗い物を少なくする為に、包丁まな板を使わずキッチンばさみで切りました。
②口をしばって、10分ほど湯煎。(1品目のマカロニ&ミートソースと同時に調理)
・2日目-3品目。ポリ袋でオムレツ
3品目はチーズ入りのオムレツです。
「ポリ袋でオムレツ…!?」と一番できあがりが想像できなかったメニューです。
①ポリ袋の中に卵(2個)と牛乳とピザ用チーズ(適量)を入れる。
②卵が混ざるようにポリ袋の上から手でモミモミすればOKです。
③口をしばって、お鍋で10分湯煎。(マカロニ&ミートソースを調理したあとのお湯を再利用)
・完成品を盛り合わせてランチに♪
完成した3品を盛り合わせてランチプレートにしました。
食後に洗い物がでないようにポリ袋のまま食べたり、お皿の上にサランラップを敷いたりしておきました。
これだけ見ると、ポリ袋を湯煎して調理したとは思えないですよね!
ただ残念なことに、マカロニは全体的に茹ですぎで食感がやわやわに、底になっていた部分がべちゃっとくっつきあってしまいました。
80秒の早ゆでタイプだったので、茹で時間がもっと短くて良かったのかもしれません。
レトルトのミートソースのおかげで味はバッチリでした◎
キャベツのコンソメスープもしっかり煮えており、ソーセージとコンソメ顆粒のおかげでいい出汁がでていました。
一番気になっていたオムレツですが、とってもいい感じの仕上がりに!
ピザ用チーズがとろ~りとけて、ふんわり柔らかくておいしいオムレツになっていました。
私がいつもフライパンで作っているよりも、きれいなで美味しいオムレツができあがったんじゃないでしょうか…!
食べ終わったら、食器にかぶせておいたポリ袋の中にゴミをまとめました。
こうしておけば、被災時に貴重な水で洗い物をしなくて済みますね。
・3日目。ポリ袋で蒸しパン
3日目は、子ども達が大好きな蒸しパンを作ってみました♪
①ポリ袋にホットケーキミックス(100g)と牛乳(100cc)を入れる。※牛乳の代わりに水でも作れるそうです
②だまにならないように、ポリ袋の上から手でモミモミする。
③口をしばって、お鍋で20分湯煎。
みるみるうちにポリ袋内のホットケーキミックスが膨れてきて、見ていて面白かったです!
できあがりはこんなにふっくら、きれいに蒸しあがっていました◎
いつもは蒸し器で調理している蒸しパン。
ポリ袋でもこんなにムラなく加熱できるなんて…、想像以上においしく出来上がっていてびっくりでした。
・さいごに
災害時を想定した“ポリ袋で作る非常食”、いかがでしたか?
初めてのポリ袋調理でしたが、初心者の私でも簡単に調理することができました。
具材を袋に入れて湯煎するだけなので、やり方さえ覚えておけば、被災時に誰でも簡単にご飯をつくることができると思います!
意外なことに、今回試したレシピはどれもこれも美味しかったです。
一緒に試食してくれた娘は、「毎日ビニール袋のごはんでもいいよ~」と言ってくれた位なんです♪
非常食の缶詰は、味付けが濃かったりバリエーションが限られていたりするので、自分で自炊できるならとっても心強いと思います。
実践する日が来ないことが一番ですが、いざという時の為に、皆さんも一度ポリ袋調理を試してみませんか?
最後までお読みいただきありがとうございました。