冬になると、西日が強くなりますよね。我が家は13時になるとエアコンがいらなくなるほどに日差しが入ってくるんです。
すると…家の中に不思議な友達が現れます。
それがすべての人や物にできる「長い影」です。身長100㎝ある息子の影は、わたしの身長160㎝くらいになります。
影を見ただけでも疑問がわき、そして楽しめるのが子供のパワー。自分の影を操りながら、ケラケラと笑っています。
「なんで長いの~」
「ついてくるな~」
そんなことを言いながら遊んでいる姿にほっこり。
同時に「あれ?影って1年中こんなに長いっけ?」と悩む私です。大人になると影の存在を意識しなくなりますよね。それで改めて考えて不思議に感じました。
そこで、せっかくなので子供たちと影で遊びながら知識を深めることにしました。これも冬の楽しみの一つになり、冬を感じるきっかけになればいいなと思います。
12/26 ~麋角解(さわしかつのおつる)
ヘラジカの角が生え変わる時期です。ヘラジカの大きな角が抜け落ちて、春にまた新しい角が生え始めます。
ヘラジカの角は大きく、なんと200㎝を上回ることもあるんです。それが抜けるのですから、なんだかすごいことですよね。
この時期に抜けて、約3か月の時を経て生えてくるというのも凄い!まさに自然の生まれ変わりと似ていますよね。
影について絵本で意識する
まずは「影ができること」「影ってなんだろう?」ということを意識するべく、絵本を読みました。
この絵本は、男の子が公園に行ったけれど誰もいない。寂しい気持ちになっていたときに影の存在を見つけて、かけっこやかくれんぼで遊ぶというお話です。
子供に何かを知ってもらうとき、絵本ってパワーがありますよね。我が家では「絵本→体験→絵本」ということを、学びのパターンにしています。
今回も、この絵本を読んで影への認識が芽生えたようです。
冬の影を見てみよう
外に出なくても影はできます。最初にもお話しましたが、13時になると部屋中が影だらけになるんです。
ちょっとわかりにくいですが…左側に息子が立っていて影ができています。
手を動かせば、影も動く。
足を上げれば、影も足を上げる。
クルリと後ろを向くと見えなくなり、また前を向くと見える。
大人からすると当たり前なんですけどね。これが子供には不思議で面白いみたいです。自分や物の影を探して喜んでいます。
娘がお気に入りのくまさん。
この影はくまさんの倍近くあります。
冬だからこんなに影が伸びるんです。これも不思議なことですよね。そこで調べて息子にわかるように説明してみることにしました。
影について調べてみた
まず一年の中で影が一番短いのは、夏至(6月22日)です。1mの棒を立てた場合、19㎝ほどの影ができます。
そして一番影が長いのは、冬至(12月22日)です。同じ棒を立てると、1m54㎝になるんです。
この画像に関しては1.5倍どころではなく、2~3倍ほどありますよね。やっぱり冬の影は長いことがわかります。
夏は太陽から到達する熱量が多い時で影は短いです。太陽が南に傾いて熱量が少なくなると影が長くなります。
この時期に影が長くなるのは太陽の傾きが大きく、光が地面に対して斜めに射すからです。
何かわかりやすく説明できないか?
ちょっと実際の説明をしても4歳の息子には難しいですよね。どうしたら夏と冬の影の長さがわかりやすいでしょうか。
やっぱりこれも実践・体験あるのみですね。
この方法は簡単。壁と携帯だけでできちゃいます。
まず暗い部屋の壁に携帯のライト機能をONにして照らします。1mくらいの距離で真っすぐ垂直に照らすと、小さな丸い光ができます。
これを同じ距離のままライトの角度を下にすると、丸い光が大きな楕円形に変化するんです。
これが太陽の傾きと影の関係。そして夏と冬の影の長さに関係しているというわけです。
これならわかりやすく息子にも伝わりました。
もちろん太陽の傾きなんてことまでわからないと思いますが、それでも原理のようなことがわかってもらえたようです。
とりあえず「冬は影が長い」ということがわかるだけでも楽しいですよね。
もう一度絵本で学ぶ
さてまた絵本に戻ります。
これは「影で遊ぼう」という内容が書かれているんです。それがとても面白いんですよ。実際に男の子とママが影を動かして遊んでいるんです。
遊びの中でも影を意識してみよう
影は歩いていても遊んでいてもできるものです。意識しなければ何も感じませんが、意識してみると一層楽しくなります。
これは公園でシャボン玉遊びをしたときのもの。ここにも影がいっぱいです。小さな娘の影も長くなっていて不思議ですよね。
影の長さの移り変わりを遊びの中に取り入れてみるのも良さそうです。きっと春になり夏になる頃には自分たちより短い影に変化します。
寒さ厳しい季節ですが、楽しみを見つけて遊べると良いですね。
次回の候は?
次回は12月31日から雪下出麦(ゆきくだりむぎのびる)です。いよいよ新しい年の始まりとなる候となります。
また七十二候に沿った親子の関わりを紹介していきたいと思います。