秋になると、旬の食材としてたくさんのさつまいもを目にします。さつまいもは栄養豊富でビタミンもたっぷりなので、夏の疲れを回復するためにも積極的に取り入れたいところです。
でもさつまいもでお菓子やおかずを作ろうとすると、独特の風味や甘みをどのように活かすが悩んでしまいます。焼き芋のような柔らかさも家庭で再現するのが難しいと感じたり、ちょっと凝ったおかずを作るも手間が掛かりそうでなかなか手が出ない、と思う人も少なくありません。
そこで今回は、レンジを使ったさつまいもの料理や保存方法について、詳しくご紹介していきます。さつまいもの栄養やカロリーも一緒に解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
さつまいもはビタミンたっぷりでカロリー豊富な栄養食
まず最初に、さつまいもに含まれている栄養素についてみていきましょう。さつまいもにはたくさんのビタミンや、体に良いとされる栄養素が入っています。特に注目されるのは以下のような項目です。
- ビタミンC
- βカロチン
- ビタミンE
- ビタミンB1
- 食物繊維
- カリウム
そもそもビタミンは、健康を維持するのに欠かせない大切な栄養素です。ビタミン不足に陥ると、なかなか疲労回復できなかったり免疫力が下がって病気になりやすいなど、さまざまな悪影響が現れます。「病気の時にはビタミンをたくさん取り入れる」というのは、よく耳にする話ですよね。
ビタミンは、体が病気になった時は勿論のこと、病気になりにくい身体作りをするためにも欠かすことができません。さつまいもに含まれているビタミンCは果物よりもはるかに多く、食欲が無い時でも少量で多くのビタミンCを摂取することが可能です。
さらに、さつまいもの良質なカロリーは白米に比べると数値が低いので、ダイエットをする人の強い味方です。健康を維持しながらのダイエットはなかなか難しいのですが、少量で体に必要な栄養素が摂取できると、無理をせず理想のダイエットができますよね。柔らかく蒸したさつまいもはマッシュしやすいので、小さなお子さんの離乳食に役立てる人も少なくありません。ビタミンや健康に良い栄養素がたっぷり入っているさつまいもを積極的に取り入れて、家族の健康維持に役立ててみましょう。
さつまいもの調理はレンジで簡単下ごしらえ
さつまいもと言えば、蒸し器で蒸したり焼き芋にしたり、とにかく丸ごと食べるイメージがありますよね。最近では焼き芋を作る調理器具なども売られており、すでに持っている人も多いのではないでしょうか。便利な料理器具を利用するのも勿論良いのですが、レンジを使用するともっと手軽に、簡単にさつまいもを下ごしらえできます。
レンジで熱を通す場合、一番気になるのは水分と食感です。さつまいもの場合、ほっくりとした甘い食感が一番美味しいので、レンジだとパサつくのではと心配する人も少なくありません。レンジで下ごしらえする時に注意しなければならないのは、以下のポイントです。
- ワット数に気をつける
- 水分の調節をする
- じっくり火を通す
さつまいもを蒸すのに適している温度は、約60度〜70度です。加熱温度と関係しているのがレンジのワット数で、さつまいもの加熱には低いワット数が適しています。さつまいも独特のほっくり感を損なわないためには、水分調節のためにちょっと一工夫することも大切です。丸のままで火を通す時には、水で湿らせたキッチンペーパーでさつまいもをしっかり包み、その上からラップをしっかり巻くようにします。
さつまいもに含まれている栄養素を逃さないためには、火を通す時間も重要です。レンジで時短をしたいと思うとどうしても強いワット数で短くしてしまいがちですが、さつまいもに適している火の通し方は弱火でじっくりです。したがって、レンジの一番低いワット数で15分〜20分を目安に火を通すと良いでしょう。
作りたいお菓子や料理が決まっているのであれば、最初からカットしてレンジで火を通すのも一つの方法です。カットしたさつまいもを耐熱皿に並べ、ラップをして一番低いワット数で5分〜10分を目安に火を通します。レンジの性能によっても温める時間が変わってきますので、心配な時には短い時間から加熱をしていき、竹串を刺して様子を見ながら調理するようにしましょう。
さつまいもでできる簡単おやつ
甘みのあるさつまいもはそのままでもとても美味しいですが、お菓子にするとさらに美味しさが増しますよね。季節になるとさつまいもで作ったお菓子が店頭に並びますが、食べたい時に自宅で簡単に作れると、お子さんのおやつやティータイムにとても便利です。美味しいさつまいもをさらに美味しく食べられて初めての人でもチャレンジできる、簡単なおやつのレシピをご紹介します。
《さつまいもとクリームチーズのパイ》
材料
- さつまいも200g
- クリームチーズ1oog
- 生クリーム100g
- 砂糖お好みで(さつまいもの甘みに合わせて)
- 卵黄一個分(ツヤ出し用)
- 冷凍パイシート
レシピ
- 蒸したさつまいもをマッシュしておき、室温に戻したクリームチーズを滑らかになるまで泡立て器で練って混ぜ合わせる。
- 生クリームと砂糖をよく混ぜ合わせ、1に少しずつ入れて分離しないように混ぜる。
- 解凍したパイシートを正方形に切り分け、作っておいたタネをパイシートの中央に置き三角形になるように折りたたむ。
- 表面に切れ込みを入れてツヤ出しの卵を塗る。
- 天板にクッキングシートを引いて並べ、200度のオーブンで15分〜20分ほど焼く。火の通りが悪い場合には温度を180度まで下げて、さらに15分ほど焼く。
市販の冷凍パイシートがあれば、さつまいもを使って簡単におしゃれなパイができます。オーブンやトースターの機種によって温度や時間に微妙な差がありますので、焼き色や火の通りをよく確認しながら焼くようにしましょう。
お弁当にも大活躍!さつまいもを使ったおかず
さつまいものおかずというと、一番最初に思いつくのは天ぷらではないでしょうか。揚げたての天ぷらも美味しいですが、お弁当にも使えるおかずができると大助かりですよね。甘いさつまいもをご飯のおかずに変身させる、簡単なレシピをご紹介します。
《さつまいもと豚肉の酢豚風炒め》
材料
- さつまいも200g
- 豚肉のコマ切れ200g
- 片栗粉
- ポン酢
- 塩胡椒
レシピ
- さつまいもは厚さ5ミリほどの銀杏切りにカットし、あらかじめレンジで火を通しておく。
- 豚肉を食べやすい大きさにカットし、塩胡椒と片栗粉をまぶす。
- 多めの油で豚肉を揚げ焼きにし、一度フライパンから取り除く。
- 余計な油を拭ったフライパンを熱し、揚げ焼きした豚肉とさつまいもを入れて軽く混ぜるように炒める。
- ポン酢を絡めるように混ぜてトロミが出たらできあがり。
豚肉に片栗粉がまぶしてあるので、炒めるとトロミがついて酢豚のような味わいが楽しめます。ポン酢の量はお好みによりますが、もしポン酢が多すぎてトロミが足りない時には、水溶き片栗粉を入れてトロミの調節をしてみましょう。
さつまいもの保存方法について
さつまいもは美味しい状態を保存するのがとても難しく、一般的な家庭では芽が出たり腐ってしまうなどのトラブルも珍しくありません。では、どうやったら上手に保存することができるのでしょうか?実はさつまいもは、温度や湿度に大変左右されやすいという性質があります。そのため、保存方法もさつまいもの状態に合わせて管理しなければなりません。
保存したいさつまいもが採れたてで土がついている場合には、余分な土を払い落とししっかりと乾燥させた後、新聞紙などで一つ一つをふわっと包み冷暗所に保管します。状態がよければ3ヶ月は持ちますが、できれば1ヶ月を目処に食べ切るようにしましょう。
スーパーなどで購入したさつまいもは、可能であればすぐに食べた方が良いでしょう。もしすぐに使わないのであれば乾燥させて新聞紙などに包み、冷暗所に保存しておくのがおすすめです。可能であればレンジなどで下ごしらえまで済ませ、フリーザーバッグで乾燥しないようにして冷凍しておくと、必要な分をすぐに使えてとても便利です。
いずれの方法にしても、食べる時期を過ぎると口当たりや風味も悪くなりますので、できるだけ早く食べ切るようにしましょう。
まとめ
今回は、さつまいもに関する知識をレシピを交えて詳しく解説してきましたが、いかがでしたか?さつまいもは、味だけではなくビタミンも豊富で栄養素も高い食品なので、積極的に食卓に取り入れていきたいですよね。下ごしらえにレンジを活用することで、さつまいもの応用範囲はグンと広がっていきます。新しい味わいにチャンレンジしながら、新しいさつまいもの魅力を体験してみましょう。